総勢40名の被験者を２グループにわけ、１グループは高麗紅参粉末カプセルを１日３回計1000mg服用し、他グループはプラセボを服用して、12週間及び24週間行って頭皮毛髪分析装置を使って評価した。また被験者に満足度のアンケートも実施した。なお、試験期間中、紅参服用グループから３名、プラセボ服用グループから５名の脱落者が出たので、最終的には紅参服用グループは17名、プラセボ服用グループは15名となった。結果をまとめると

１）頭皮毛髪分析装置を使用して毛髪密度を測定した結果、紅参服用グループのみ、12週目と24週目に有意に単位面積当たりの毛髪数が増加を示した。 また毛髪の太さを測定した結果、紅参服用グループの12週目に有意な増加を示した。

２）満足度のアンケートでは頭頂部脱毛部位の大きさの変化、脳天の脱毛、前頭部脱毛変化、毛髪の抜け具合、毛髪の質などで、紅参服用グループは改善という答えが多かった。特に、全体的な満足度では紅参服用グループの12週目52.6％、24週目64.7％の人が改善と答えたが、一方、プラセボ服用グループでは12週目20％、24週目46.7％の人が改善と答え、紅参服用で早期に改善する実感が得られた。

３）皮膚科医３人による臨床写真評価で、紅参服用グループの12週目と24週目の頭皮毛髪状態は統計的に有意な改善がみられたが、プラセボ服用グループでは有意差は得られなかった。

４）高麗紅参粉末の安全性評価では、紅参服用グループの１名が消化不良を訴えたが、中止するとすぐに治った。他、薬物発疹などの異常反応は出なかった。

以上の結果より、今回の研究で脱毛症患者の高麗紅参服用は脱毛予防や育毛効果があると判断する。